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「館林さん!」
「あら!えっと、凛々花のお友達の……」
ぶぼぼぼぼ……
「館林さん!これ!館林さんところの電話機ですか?」
私に絡まってる電話機見せると「あら懐かしい。昔使ってたやつ。よくあったわね」とちょっと嬉しそう。
やっぱり凛々花んチの電話機だった。
「このーー。河森歯科ってーー。早苗ちゃんチじゃないですかーー?」
「ええ。そうよーー」
「凛々花ちゃんと早苗ちゃんって。仲いいんですかーー?」
「仲いいわよ――。中学からずっとーー」
「最近はどうですかーー?」
「相変わらず仲いいわよーー。毎日のように一緒にいるんじゃない?だからあんな事があってーーショックでーー。学校では仲が悪いように思われてたみたいでーー。びっくりしてるのよーー」
なるほどね。
「あと一つ。凛々花ちゃんって、凄い可愛いじゃないですかーー?彼氏って今までいましたーー?」
「そうねーー多分まだ付き合った事ないんじゃないかなーー。興味ないみたい――」
ぶぼぼぼぼ、ばぼぼぼぼ……
ありがとうございますって言って、あぐらをかいて黙想する。
『私の世界』が訴えている。
一見、そうとしか思えない事柄も、見方を変えると違って見える。
凛々花と早苗は親友だった。恐らく本当だろう。
そして、凛々花と早苗はつきっているんだ。
その事を誰にもバレないように装っている。
凛々花は、その秘密を隠すために校内では早苗に冷たい態度をとっているのかもしれない。
秘密を共有するのは互いの愛情をより深めて、禁断の愛はより燃えやすい。
気持ちは分かる気がする。
そして犯人はソレを利用してるんだ。
ここまでは、私の予想が正しそうだ。
そこで、華も凛々花のことが好きだと。
そう仮定してみる。
二人の秘密を知って、早苗に嫉妬したと。
だから早苗をいじめる……
早苗がいじめられた事を知った凛々花が華に報復した。それに早苗も加わったのかもしれない。
百合の三角関係がこじれてる?
そう結論付けることもできる。
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