4人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
危ないつながりで言うと地面に落ちたら危ない。それは当然死ぬ。
けど、いつまで経っても地面に行きつかない。
まだまだ先が見えてこないから、当分先のような気がしてくる。
そわそわしながら地面まで垂直降下で、死に直面するのをずっと待ち続けるのにも限界があって、次第に怖さが薄れてきて麻痺ってくる。
どうせみんないつかは死ぬんだって。
遅かれ早かれ。
今までの人生と大して変わんなくない?
来るか来ないかわからない地面待って、死ぬのを待ってても仕方ないし、どうせ人生なんて死ぬまでの暇つぶし。
その時その時で楽しければそれでいいじゃん。
みんなはこの状況下で何をすべきか、よくわかんなくなっちゃって。
そんでただ単に落ち続けてるだけというのも文字通り落ち着かないし。
普段通りの生活に戻ろうかとみんな頑張り始めてる。
意味わかんないんですけど。
お母さんは買い物へ。
お父さんは勤め先へ。
それぞれ目的地を目指して飛びたって行った。
そもそも目的の地が何処にあるのかすら謎なんですけど!
弟の努は元気だろうか?同時に落下し始めたのなら、多分いつか会えるだろう。
弟よ強く生きてくれ。
最初のコメントを投稿しよう!