校長乱舞

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校長乱舞

校長の夢 それは男の夢であった ある一人の男は初恋だった14歳の少女への夢が忘れられず教師となった 男は夢を見た 14歳の少女である教え子に愛を説き教え育てるという夢 少女は愛を理解した そして男に性とは何ですか?と問いた 男は少女に性を教えた 少女は愛も性も理解した 二人目の少女が男に愛とは何ですか?と問いた 男は愛と性を教えた 少女は理解した 三人目、四人目と少女達は男に思春の教えを乞い 男はその身を挺して性愛を教えた 十二子宮 十二人の処女がその男に配られたのである 小羊は小羊 乙女は乙女 牛も蟹も双子も蠍 その他の子宮らも等しく男を愛し男もそれに応えた それは男の夢であった 春を思い 春を問い 春を知った十二子宮達 女の喜びを知った少女達は各々が男との秘密を守った 男は博愛をもってこれに応じた 教え子は新た また新たと男の股を潜りその数はやがて十二を越え さながら夜空の星座のごとく増えその数は年月を経て万人を越えた 少女は女に成った 女達は師の教えを博愛として享受し 性を愛として愛を性として女達の生業とした 男は校長に成った 或る女は曰く 性も愛も本質は変わらぬ と 性愛同一の精神は一部の女達から一定の支持を得て 思春の少女が一人、また一人と校長の門をくぐった その本質は愛でありまた快楽であった とある浴場にて一度に十二人の娘蝶の相手をする其れを名付けて娘蝶乱舞 それをもじって校長乱舞と呼ばれた 校長乱舞 それは男の夢であった 暗闇の中つかの間の 悦びの光を求めんがため 男の前にひらひらと 無数の蝶が舞い降りる 校長の夢 それは男の夢であった
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