04-3.後

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「ぅ、……ん、ん……!」  やっとの思いが叶えられ、ちゅくちゅくとケンはことさら丁寧に石原を昂ぶらせるのに夢中になっていた。 「ぁ……あの、ケン。あまり時間が……」  石原は絞り出すように伝えてきた。 「そうだね。長く駐在所閉めていると竹さん辺りが変な詮索入れそうだし」 「パトカーも停めてますから、そう遠く行ってないと思われてるでしょうし」  つと口を離して石原を見下ろすと、さっきまでケンが口に含んでいた所は艶やかに赤くなっていた。 (満足……)  自分の仕事っぷりに満面の笑みを浮かべる。  きっと石原も「時間が」などと言いながら胸だけではガマンできなくなってのことだ。 「じゃあ……」  ケンは石原の制服のスラックスに手をかけた。  カチャカチャとベルトを外す音が聞こえる。 「まさか、俺がオマワリの制服のズボン脱がす日が来るとは思わなかったな」  嬉しそうに言うケンに 「自分で脱ぎます」  むくりと起き上がり、石原はケンの手を押さえた。 「やだよ。俺が脱がす」  石原の手を強引に除け、下着ごと引き下げようとした時だった。 「あ!」 「何?」 「あのっ、今更なんですが。僕、シャワー浴びていないことに気付きました」 「?」 「脱がされるの、嫌です」 「はあ?」 「今から二人でシャワー浴びる? そこで続きする?」 「いや、それはさすがに」  駐在所の風呂場に昼間から男が二人、入るのは、ちょっとどころでなくいただけない。
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