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石原が肩にかけてたワンショルダーのボディバッグを引き剥がすと、ベッド脇に置く。
半ば強引にベッドに座らせると石原は神妙な面持ちで真を見上げた。
「やはり、するんですよね?」
「そりゃあ。怪我、治ったし」
何を急に改まって聞く?と怪訝な顔をすると
「いえ、あの、いわゆる心の準備が」
石原がぼそぼそと呟くように、本心を語る。
「何を今更……」
あれだけ風呂に入る度に奉仕しておきながら。
そしてその度に「治ったら、しよう」と約束しておきながら、
(急に怖気づいた?)
真も顔を曇らせた。
「お前、なー。俺がどれだけこの日を待ちわびたか……」
真の言葉を遮って、石原が
「ぶっちゃけ、僕はいつまでも手の怪我が治らなければいいのにとか」
「おい」
「洗っている最中に大きくなる真さんのものが、元気になったら僕に入れられるのかと思うと、洗いながら『腐って、もげてくれればいい』とか思っていました」
などと真面目な顔して言う。
「酷い。酷いし怖すぎる。そんなことになったら、泣くのはお前だろ?」
思わず股間を押さえて言うと
「冗談ですよ」
ケロリとして石原は言った。
「笑えない冗談だって……」
複雑な表情を浮かべる真のスェットのズボンに
「その……」
石原は視線を落とし、少しばかり膨らみを持つ部分にそっと人差し指を当てた。
「は……、入るでしょうか。こんな大きなものが」
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