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狭いシングルベッドの長い面に、真と向かい合って座ると
「ん……」
おもむろに石原が目を瞑った。
(おぉぉ。陸裕からキスのおねだり!)
言葉を違えず、石原は協力的(?)なようだ。
内心、これが初めてでもないのに、真は中学生かDTかというくらいに胸が高鳴ってしまっていた。
キスを待っている石原の肩を掴むと、やや斜めに顔を傾けて、まるで石原の口を塞ぐかのように、唇を合わせた。
石原が僅かに開けた隙間に、真は舌をねじ込み、歯列を裂く。
こじ開けるように割ったが、石原は動じず、それに合わせ柔らかく口を開いた。
進入してきた舌から、一瞬だけ逃げだしたくなる衝動に駆られたが、石原は踏みとどまった。
ゆっくりと表面をなぞられて、体がぶるりと震える。
あまりにも優しく愛おしむかのように触れられて、石原はすっかり逃げる気をなくした。
いつからかお互いに絡め合うと、くちゅくちゅという湿った音が聞こえてきた。
時折
「ん……」
「ふっ……」
と、どちらからとも分からない吐息が部屋に漏れた。
(キリないな……)
やめ時が分からずに、つと真が顔を離すと、石原は赤ら顔でうっとりと真を見つめていた。
(これは……続きをした方がいいのか?)
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