02-3.後

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 狭いシングルベッドの長い面に、真と向かい合って座ると 「ん……」  おもむろに石原が目を瞑った。 (おぉぉ。陸裕からキスのおねだり!)  言葉を違えず、石原は協力的(?)なようだ。  内心、これが初めてでもないのに、真は中学生かDTかというくらいに胸が高鳴ってしまっていた。  キスを待っている石原の肩を掴むと、やや斜めに顔を傾けて、まるで石原の口を塞ぐかのように、唇を合わせた。  石原が僅かに開けた隙間に、真は舌をねじ込み、歯列を裂く。  こじ開けるように割ったが、石原は動じず、それに合わせ柔らかく口を開いた。  進入してきた舌から、一瞬だけ逃げだしたくなる衝動に駆られたが、石原は踏みとどまった。  ゆっくりと表面をなぞられて、体がぶるりと震える。  あまりにも優しく愛おしむかのように触れられて、石原はすっかり逃げる気をなくした。  いつからかお互いに絡め合うと、くちゅくちゅという湿った音が聞こえてきた。  時折 「ん……」 「ふっ……」  と、どちらからとも分からない吐息が部屋に漏れた。 (キリないな……)  やめ時が分からずに、つと真が顔を離すと、石原は赤ら顔でうっとりと真を見つめていた。 (これは……続きをした方がいいのか?)
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