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「あ……」
シャツを握りしめ、行為の恥ずかしさに耐えているが
「ん……、く……、ぅ……」
真が啄むように数度口付けると、石原がたまらずにその度に切なげな声を漏らす。
「は、……っ、ぁ、っ……」
真は、まるで形を整えるように様々な方向から何度も口付けては、丁寧に吸い上げる。
真に少し余裕が出て、もう片方の突起が目の端に入る。
ほんのりと汗ばんだ肌に手を滑らせ、もう片方の突起に忍ばせた。
そっと摘むと
「あ! ん、んっ……!」
電流に打たれたかのように石原がぴくんと跳ね、声が少し高くなった。
(男がここで感じるとは考えにくいが、元々感度が良いのか、前の男にそこまで開発されたか……だよな)
いいようのしれない気持ちが、真に湧き起こる。
何かに取り憑かれたように、摘んだ指の腹と舌で夢中で捏ねると
「ん、く、ぅ……っ!」
石原は、より切なそうな声を上げた。
「も、や……。それっ……。声、……出る、からっ……」
石原が過ぎる快楽に目に涙を浮かべて、短めの言葉にならない言葉で真に懇願した。
「少しくらいなら聞こえないよ」
真が腹の中に重くのしかかる感情のままにやや乱暴に言うが、石原は我慢できずに声が出てしまうのが嫌で、首を横に振る。
仕方なく真は、石原のまくり上げているシャツを石原の口元に寄せ
「シャツでも、咥えてなよ」
と促した。
石原はちょっと戸惑ったが、どうしても声が出てしまうことを自覚しているので、仕方なしに、シャツをそっと咥え、声を抑えることにした。
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