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石原の言わんとすることを理解し、真がずるりと指を抜き去った。
「あっ……!」
抜かれた余韻も良かったのだろう。
抜いた瞬間に、石原の背が反る。
呼吸が整わないままに、それでも石原がゆっくりと動いて、うつ伏せになった。
真に後ろを突きだし
「……続き……して、ください……。あ、あの、指ではなく……」
と待つ。
「もう、いいのか?」
双丘の狭間に息づくそれは、先ほど真が指で掻き回した所だった。
指を抜いた後、若い筋力で慎ましくも元通りになっているが、明らかに、先ほどまで真が石原を乱していた所だ。
そして、これから石原が真を受け入れる場所だ。
ゼリーが付いているし、指であれだけ慣らしたのだから、少々強引に進めてもうまく行くだろう。
そんな所を自ら晒す石原に、真は魂抜かれたようにそこを凝視し、尋ねた。
例え、ダメだと言われても聞かないつもりだったが。
「……、どうぞ……」
たじろぎながらも、石原が答えた。
(って、何を言わせてるんですか……)
ほんの少しだけ真の無邪気に思ったことを口にしてしまう性格を呪った。
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