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理沙が教室に入ると机の上に花が飾ってあった。
どうやら私へのいじめは無視から次のステップへと進んだようだと理沙は1人落ち込みそうになる。
理沙の顔が明らかに暗くなったのを見てクラスメイトたちがクスクスと笑っていた。
2週間前くらいから理沙はクラスの子たちから無視をされるようになっていた。
何が原因なのかはわからないが、クラスの中心にいる結愛が母親との仲が悪くなっていると言っていたのがちょうどその頃だったような気がする。
無視されるようになって初めの方は逐一落ち込み、その度にニヤニヤとした笑いを周りの人たちが浮かべていた。
その状況にようやく慣れてきた頃に、また新しいパターンのいじめが始まっていることに理沙は動揺する。
机の上に花瓶とはまたベタな…
理沙は静かに机に置いてあった花瓶を窓の近くの棚へと移動させた。
クラスのみんなから向けられる様子を伺うような笑い声が耳障りだった。
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