1*臆病な少女は放課後、王子を見つめる

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サッカー部の練習が終わると私は帰り支度をする。 勉強道具をささっと片付けて、急いで駐輪場に向かう。 駐輪場には立川くんがくる。 立川くんはチャリ通だから、ここで鉢合わせたら気まずい。 だから、急いで帰るのが私の毎日の習慣だ。 「あ、(みなみ)さんじゃん」 「立川くん……」 しまった! 会ってしまった!! どうしよう、立川くんにバレずに帰るのが日課なのに! 「こんな時間まで勉強?すごいな」 「あ、ありがとう…。 立川くんこそ、練習お疲れ」 「ありがと!」 立川くんの笑顔が素敵でくらくらしてしまった。 やっぱり好き。
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