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それでも数日経つと少し落ち着きを取り戻した私はメールを通じて具体的にどうするかを静江さんと話し合った。
私はいきなり女性が今まで書いた事もない官能小説を書くのは難しいだろうと思い、まずは練習として日々の中で静江さんが感じた性愛に関する心境を日記にまとめたらどうかと、アドバイスした。そうしてまとめた文章は後々小説の素材にもなるし私が読んでアドバイスもしやすい。
それともう一つ、ただ日常を繰り返しているだけでは流されていくだけで今までと変わらないだろうと言う話しになり、私達はある仕掛けを考えた。
それは私の書いた官能小説のエピソードを二人で出来るだけ忠実に再現して経験してみる事だった。勿論一線を越えて・・。しかもこれは、私から言い出した事ではなく静江さんからの申し出だった。
静江さんはむしろ自分と一線を越える事を私が望むかどうかを心配していた。(もちろん私に異存はないと即座に応えたが・・)
こんな事を書くとまさか女性からそんな申し出が現実にあるのかと、思われるかもしれない、しかし静江さんは本気だったのだ。身も心も捧げて本気で官能小説を書く決意をしていたのだ。
そう実感したのは初めて静江さんとプライベートで逢った夜の事だった。
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