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しかし、その話しを聞いた時、(では官能小説でも書いたらどうだろうか・・)と本気で思ってしまった。突飛な考えかもしれないが「新しい自分」と言う意味では女性にとって官能小説はそれに当たるのではないかと思ったのだ。
しかしそんな話はしない方がいいだろう・・そう言った類の話を女性にするのは多分タブーだろうし、まあ、せいぜい(いやらしい・・)と思われて敬遠されるだけだろう・・せっかく親しく話せる様になったのにそれでは元も子もない。
だが、静江さんと官能小説の事を話題にする機会は意外に簡単に訪れた。それは、講座で「恋愛小説の考察」と言う課題があった時のことだ。
講座での課題はプラトニックな恋愛小説を題材としてその登場人物の心理を考察せよというものだったが、講師がたまたま冗談めかして、
「官能小説なんかにも参考になるものがありますよ」
などと言った事がきっかけだった。
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