ガーベラの花束に想いを込めて

4/10

30人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
 茉莉(まり)の歩幅に合わせてゆっくり歩く。 不意に茉莉(まり)が聞いてきた。 「流星さんは、彼女さんはいないの?」直球な質問だなと苦笑いをした。 「彼女はいないよ」 「そうなんですね、カッコいいのに…いつも何処か淋しそう…」 上目遣いで見てくる茉莉(まり)。 「淋しそうってなんだ?そんな事ないよ」 年下の女の子に同情されているみたいで面白くない。 「茉莉(まり)は彼氏はないの?」 「えっ…いないです」ゴモゴモと答えた。 「で、でも!好きな人はいます」 急に大きな声を出した。 「ふぅ~ん、そうなんだ…」 「私…流星さんが好きです…」 「へっ…」 俺はすっとんきょんな声を出してしまった。 恋はもうしない…そう思っていた俺は…
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加