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「うぅ……っこ、ういうことをする、から……たまにかわいくないぞ、アゼル、っう……」
「酔っ払いシャルめ。俺がかわいくなくたって、お前がかわいいから問題ねぇ。平均的に見て夫夫のかわいい度は常に最高だろうが。グルルルル……」
「うそ、うそ、あぜるかわいい、せかいいちだ、ひ、うぁ、っ」
高くあげられた尻を引き寄せられ、俺の下半身はアゼルの膝の上にテンと乗り、勃ち上がった肉茎が布と擦れ切なく疼いた。
胸から巡った催淫毒は普段よりずっと少ないが、それでも確実に俺の脳を、体を蝕んでいく。
アルコールと一緒だ。つまり俺はアゼルに酔ってしまうんだな。
それじゃ全部アゼルのせいだ。
かわいいせいだ。くそ、抱かれながらハチャメチャにちゅーしたい。
アルコールと催淫毒のコラボにより、俺の思考は進化した。退化とも言える。
それを知ってか知らずか。
アゼルは自分の魔力でつるりとしたビー玉のような黒玉を作ると、俺の体内にグリッ、と埋め込む。
「あっ……!」
「この間は確か、十個で折れたんだよな。くっくっく」
「それ、まて、ぁっ」
魔王スマイルのアゼルが、喉を鳴らしながら二つ目の玉を俺の中へ詰め込んだ。
小さいものなので痛みはないが、確実な圧迫感をもたらすそれ。
これは普段潤滑油代わりに使っている、魔法のなりそこないの種である。
アゼルの魔力で作ったそれを俺が勘弁してくれと言うまで詰めこんで、中でトロトロに溶かすのだ。
俺の中は一瞬で溺れそうなほどぬかるみ、入り口を解して挿入されると、グヂュ、と酷い音が鳴る。
奥を突かれるたびに結合部からとろみのある液体が漏れ、俺は焼けただれるような恥ずかしい思いをした。
お仕置きに使うそれをどうして今使われるのかは皆目見当がつかないが、アゼルは勘弁してやる気がないらしい。
俺の腰が逃げないように掴みながら、滑り気を帯びさせられた秘部へ黒玉をゆっくり、しかし恐れなく次々と詰め込んでいった。
「四つ目。俺以外のやつには、タロー以外抱き着いたらダメ過ぎるぜ。絶対だ。絶対の絶対だっ」
「ひ、く」
ぐぢゅ、と湿った音が聞こえるたびに、アゼルの指が俺の中に入る。
黒玉を詰めて入り口を解しつつ、指は襞を擽って出て行った。
「五つ目。友情だとわかっていても、ガドとお前は距離が近すぎる! 寝込みならいくらでも襲われる準備があるってのに、なんでガドの寝込みを襲うんだ。バカシャルめ」
「アゼル、っアゼル中、ぁ……っ」
ひぃん、と泣き言じみた声が漏れる。
懇々とお説教をするアゼルは、わざと前立腺を掠めて内部の襞が熱を持つさまを指で感じながら、いっぱいにしていくのだ。
そのたびに俺は、下腹部をキュゥンと切なく疼かせてしまう。
逃げようと引けていた腰が無意識にもっとと揺れ、快楽の施しを求める。
「はぁ……っぁ……アゼル、俺はおまえ、っく、ん……んっ…んっ……」
まともな思考回路なんてとうに消え去った。
口寂しくてシーツに噛みつき、布地を赤子のように吸う。
熱く昂る屹立の先端をわずかな動きでシーツにこすりつければ、掻痒感と共に快感が滲み、夢中になって内部をキュ、キュゥ、と食い締める。
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