プロローグ

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 幼い頃の話を蒸し返すのはかっこ悪いのかも知れない。昔で言うなら女々しいと馬鹿にされるだろうか、そんな事は無いノスタルジックに浸る事は誰にだってある。五十歳でも時に初恋を思い出すことも有るだろうし、七十歳を過ぎても昔の美談を語りたくなるもので、それこそ肥大した本来とは違った話になってしまっている事すら美談に美談を重ねて物語の主人公さながらの活躍を、語る。  私もその一人なのだ。  だからと言って、私は五十代でも無ければ七十代でも無い。  二十代で有り、三十代につま先が入りかかっている現在でも、二十代の様に生きたいと思う人間だ。
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