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もう旅行まで時間がないから、今日中には戯那と旅行の日程について話そうと決める。 「ねえ……彰は僕の事好き?愛してる?」 不安になると、僕はいつもこの問いかけを彰にしてしまう。誰かに肯定してもらわないと小さな自分の存在など容易く消されてしまいそうな感覚に襲われるからだ。 絶対に近づけない、だけど崇高な憧れの兄様には見せられない弱い姿。彰はそんな僕を許してくれて、彰は弱い僕の拠り所だった。 答えは決まっていて、分かっていた。いつも通り、彰は即答してくれる。 『愛してるよ。誰よりも陸の事が好きだよ。すぐに陸の元へ行くから、少しの間だけ我慢しておくれ。私の最愛』 「うん……っ、僕も愛してる」 彰の言葉はどんな時でも僕を安心させてくれる。涙が込み上げながら、だけど彰のおかげで気分は大分落ち着いてきていた。 僕にとって彰は魔法のような存在だ。兄様と同じくらいに愛する存在で、兄様とは違う意味で特別な存在だ。兄様と違って弱い存在の僕は彰がいないと生きていけない。
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