1 休日は図書館で

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……結局自習スペースを離れて、机はなくて椅子だけが並んでいる場所の、さらにすみっこにやってきた。 すみっこは少し暗い場所だからか、この椅子だけの場所の中でも人気はなかった。 わたしが座って息を整えていると、藍田くんは当然のように隣の椅子に座っている。 「……なんで藍田くんが謝るんですか」 「千波ちゃんがそんな目に遭ってるとは知らなくて……」 「知られてたら怖いんですが」 初対面の人に知られていてたまるか。 「あの、千波ちゃん……?」 ……もう呼び方を変えてももらうのは無理っぽい……。 「そもそも、なんでついてくるんですか」 ギッと睨んでしまったけど、藍田くんは全然こたえていないように、さっきまでと変わらない笑顔を浮かべる。 「千波ちゃんといたいから」 「そういう、女子なら誰でもいいようなこと言う人と関わりたくないんです」 「俺、いつそんなこと言った?」 「行動がそう言ってます」 もうらちが明かない。きっぱりはっきり拒絶しないと―― 「俺、女子なら誰でもいいじゃなくて、千波ちゃん以外の女子はどうでもいいって考えだよ?」
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