1 休日は図書館で

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「………」 眉間に思いっきりしわが寄ったのがわかった。 「藍田くん……」 「うん?」 「タチの悪いタイプのナンパ野郎ですね?」 「え……いや俺ナンパなんかしたことないよ?」 「現状がそうじゃないですか。見ず知らずのわたしに声かけてヘラヘラと変なこと言って」 言い返すと、藍田くんは軽く目を見開いた。 「あ……そっか。見ず知らずって認識なんだ……」 そして口元に軽く握ったこぶしをあてて何かを呟くと、わたしに向かって頭を下げて来た。 「ごめん。そういう風に思われてるとはわかってなかった。確かに初対面からしたら軽い奴だ。ほんとごめん」 な……なんですか、この変わりようは……。 コホン、とわざとらしく咳をしてみた。
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