1 休日は図書館で

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「………」 ………やっとあえた……? 「……どこかで逢ったことありました……?」 「んー、と言うか、俺、ずっと千波ちゃんを探してたんだ」 「え……わ、わたし、うちの子じゃないんですか……⁉」 まさかの捨て子とか、事件に巻き込まれて行方をくらましていたとか……⁉ 道理でお姉ちゃんと似てるとこがないわけだ! 一気にまくしたてると、藍田くんは一瞬ぽかんとしたあと、小さく噴き出した。 「ごめ……違うよ、そういう意味じゃない。千波ちゃんがそういう境遇なわけでもないよ」 「ほ、ほんとうですか……っ?」 半泣きで訊き返すと、藍田くんは「びっくりさせちゃってごめんね」と言って来た。 「俺、幼馴染の子たち以外では千波ちゃんのほかは、名前で呼ばないよ。割と冷たいって思われてるから」 「……冷たいというか変人だと思われているのでは……」 「俺の幼馴染以上の変人は知らないなあ」 「どんな交友関係してるんですか……」 はあ、とため息が出た。 「もういいです。好きにしてください」
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