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左頬の、アザがある場所。
そこに触れた藍田くんは、ものすごく哀しげ……ううん、申し訳なさそうな顔をしている……。
「なにが……?」
「うん」
あの、うん、では答えになってないよ……?
「……もっと早くに見つけてたら……」
「藍田くん? さっきからどうし――」
「可愛いよ」
「……へ?」
「千波ちゃんは可愛い。すっごく。……だから、そんな淋しいこと言わないで」
「………~~~~っ」
な、なんてこと言うんだこの人は……!
「い、言いたいことはわかったから……離してくれる……?」
恐る恐る言うと、藍田くんに大天使の笑顔と後光が戻った。
ほっと安心していると……
「やだ」
……大天使が堕天してしまった。
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