1 休日は図書館で

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左頬の、アザがある場所。 そこに触れた藍田くんは、ものすごく哀しげ……ううん、申し訳なさそうな顔をしている……。 「なにが……?」 「うん」 あの、うん、では答えになってないよ……? 「……もっと早くに見つけてたら……」 「藍田くん? さっきからどうし――」 「可愛いよ」 「……へ?」 「千波ちゃんは可愛い。すっごく。……だから、そんな淋しいこと言わないで」 「………~~~~っ」 な、なんてこと言うんだこの人は……! 「い、言いたいことはわかったから……離してくれる……?」 恐る恐る言うと、藍田くんに大天使の笑顔と後光が戻った。 ほっと安心していると…… 「やだ」 ……大天使が堕天してしまった。
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