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業務補佐といっても俺専属ではないから、彼女の第一印象は良く動く人だった。
彼女は、俺の真向かいの席だが、課内を満遍なくサポートしているので、席がなかなか温まらない。立ち働きがマメだ。
それでも俺の頼んだ仕事は、早く的確にこなし、業務内容などの質問した事の解答は、淀みがない。
ただし若干うつむき気味に。
余りしっかり目線が合わないが。
他の人に対しても同じかと思うと、そうじゃない。
皆に対しては、豪快に笑ったり、冗談を言ったり、和んでる。
緊張してる?年下の俺に?
気になると言えば気になるが、まあ、仕事に支障がなければ、どうでも良い。
最初は、そんな感じだった。
移動後の挨拶回りや出張も入り、俺自身も不在が多かったせいだ。
気忙しい最中に、引っ越しもした。
学生時代から住んでた単身者用ワンルームから、二部屋あってダイニングキッチンもあるタイプにした。
理由は本が増えたから。
語学の勉強をしてると、何やかんやで増えてきた。
足りない物を買いに、駅前のショッピングセンターに行く途中、岡田さんを見かけた。
道の反対側の本屋から出てきた岡田さんは俺に気がつかなかったが、ここでも彼女は、隣の女性と笑いあってた。
家が近いのか?
通勤経路もかぶってるのかも知れないな、というのが、その時の感想。
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