《ウラとオモテ》後編

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「けど、ナギが助けてくれて…ここに連れて来てくれたから、おれは生き返ったんだ!…だから…後悔なんて言わせない!おれはナギに逢ったこと、後悔なんかしていない!」 「フユ…」 ナギはフユの強い思いに驚くが…同時に、トップから任されたシゴトの重さを思い知る。 「後悔する…このまま、ここにいたら…お前は絶対後悔することになる」 なぜなら…トップはフユを性優にしようとしているのだから… 何も知らないお前を… 性商品として、働かせなければならない… 解放させる気なんかない… 奴隷のように働かされて…雑巾のように捨てられる… そんな人生にさせるわけにはいかない… 「そんなことない…」 フユは首を横に振るが…ナギは制して言葉を続ける。 「それに!ここに居たいってなら、お前の憎んでるトップの下で働かなきゃならねぇ、嫌だろ?」 恨んでるヤツのもとでなんか働きたくない筈… 恐らく、爆弾抱えたフユには、まともな賃金が支払われることなんかないだろうから… 最悪の未来しか想像できない… 「っそれは、嫌だ…けど、」 フユは言い詰まるが… 「なら、ここを出て、二度とこの会社にくるなよ、俺が拾ってきちまったわけだし、当面の生活ができるだけの金はやるから、復讐なんかやめて自分のために生きろよ…おっけ?」 さとすように言うが… 「…やだ、嫌だ!拾ったならちゃんと責任とれよ!ナギの馬鹿っ!」 拾ったくせに、すぐ捨てようとするなんて… ナギに見捨てられるのが嫌で… ナギの態度に胸が苦しくなってくる。 もうなんだかわけがわからなくなって、ナギに怒鳴り、走って部屋を出ていくフユ…
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