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「出ていく…ナギの、いうとおりに…する」
もう一度伝えるフユ。
ナギを困らせたくないから…
好きな人のいうことを聞く…
たとえ、会えなくなったとしても…
「……フユ」
「もう、復讐したいなんて、いわないから…みんなを困らせたくない…」
ここにずっとはいられない、記憶もはっきりしたから…
「…それじゃオマエ、レンと離れなきゃならねーんだぞ、いいのか?」
ナギはフユとレンが付き合っていると思い込んでいるためレンの名をわざわざ出して問う…
「…イヤだけど、おれ邪魔者だから…」
ここで働き出してみんなと仲良くなれて嬉しかったけど…
やっぱり自分は部外者で…ナギの邪魔にしかなってない。
「…そんなことはないだろ、邪魔なんか思ってない」
考えを否定するナギ…
「じゃ、どうして…ナギは、出ていけって言ったの?おれのことが邪魔だから…追い出そうとして…」
ナギの服を掴んで不安ながら聞いてみるフユ…
「違う、いいか、よく聞けよ?…別に、お前が邪魔だからとか、追い出したいって思ってる奴はいねぇよ、よく働くし、みんなに、好かれてるしな…」
レンとのことは…まだ動揺しているけれど…
「…ナギ、」
ナギが褒めてくれたことが嬉しくて顔をあげるフユ。
「俺は、お前を性優として働かせたくないんだ…」
「…性、優?」
「俺が、さっきお前にしようとしたコトだよ…」
ちらっとそのベッドをみて言う…
「えっ…」
さっき、ナギにはじめてキスされんだ…
唇に触れうつむくフユ…
思い出してかっと頬が赤くなる。
「キスだけじゃなく、セックスが主の…ここの上ではそうゆう撮影の仕事してるんだ、色んな奴と寝る仕事…それが性優…トップはお前にその仕事をさせようとしてる」
ナギは続けて説明する。
「……そんな仕事、」
ナギもやってるんだろうか?
自分のことよりナギのことが気になってしまうフユ。
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