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~奇妙なカンケイ~
PM6:00
コンビニに着くと、店内から谷ヶ崎さんが手を振って来た。
オレも周りを気にしながら、手を振り返した。
「さて、今日は?」
「今日は、こちらです。」
谷ヶ崎さんがお弁当箱を2つ見せた。
「新作発表会?」
「はい。今日は、鶏のから揚げを油淋鶏にしてみました。あとは……」
「了解。移動しようか?」
「はい。お願いします。」
オレは、車を走らせた。
着いた場所は、ラブホテルではなく公園の駐車場。
「いただきます。」
オレは、谷ヶ崎さんが作ってきたお弁当を味わいながら食べていく。
隣で彼女も食べていく。
食べたあと、お互いに感想を言い合いそのあとは雑談する。
気付くと、日付が変わるちょっと前。
「今日も、ありがとうございました。」
「いいえ。こちらこそ、ごちそうさまでした。」
公園を出る前、谷ヶ崎さんとオレはお礼を言い合う。
そしてー
ギュッと抱きしめて、離れる。
「また土曜日。」
「はい、よろしくお願いします。」
アパート近くのコンビニで、谷ヶ崎さんを降ろし、オレは家へと帰る。
谷ヶ崎さんのアパートから自宅まで、だいたい30分。
まあ、夜中は空いているから15分くらい。
自宅に着いて、自室でのんびりしてからメールを送る。
すぐさま、谷ヶ崎さんから返事が来る。
しばらく、やり取りをしてどちらかが寝落ちしたら終わり。寝落ちしなかったら、朝までメールをしている。
メールの内容は、たいしたものではない。
来週の現場の話とか、ほとんど仕事の話ばかり。
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