竜騎士物語

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 村へ戻るとそこには巨大なドラゴンが暴れ回っていた。農村一帯が焼け野原になっていて村の人々の悲鳴が聞こえてくる。自分の家も焼けていた。逃げ惑う人達をかい潜りながら、家へ着くとお母さんが崩れた瓦礫に下敷きになっていた。「かーちゃんしっかりしてくれ!!」サクヤは呼び掛けた。お母さんが何度か目を開けると「サクヤ無事で良かった。もう私は無理かもしれない..お父さんもドラゴンにやられてしまったの。」弱弱しく喋る母に涙が止まらなかった。「まだ諦めないでよ。」サクヤが呼びかけるも「あなただけでも逃げて、サクヤ、あなたは私の立派な息子、必ずいきて!!私の分まで!!そしてどんな時も強く生きて!!」母はそう話すと息途絶えた。サクヤは涙が止まらなかった「竜騎士ってのはどこで何したんだよ!!」自分の無力さを他人にぶつけてその場から逃げようとした ーーその時 アルが現れた。「アル逃げないと!!」サクヤは呼び掛けた。するとアルは「力をあなたに上げます。その力を使ってドラゴンを倒してください。」 !! 「アルなのか?」サクヤは突然喋ったアルに驚いた。頭がパニックになった。しかし今はどうでもいい、思わずサクヤは叫んだ。「村の人々を、そしてドラゴンを倒す力があるなら貸してくれ!!!!」 「分かりました。あなたに力を授けます。わたしを拾ってくれた御恩もありますから。」 ーーすると辺りが光り そしてまたもとに戻った。アルの姿は消えておりかわりに青白く光る剣が置いてあった。 「グオオーー」叫び村を破壊するドラゴンを見て迷わず剣を取り、ドラゴンにむかって 「かかってこい!!」とこえを張り上げ叫んでた。声に反応したドラゴンが、 「グルルー、グオォーー」と言うおぞましい唸り声を上げて近づいてきた。  近づいてきたドラゴンに、サクヤは「家族や村の人々の仇だ、くらえぇぇー」と叫びながら、 ーー渾身の一撃を振りかぶったーー
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