春のおわりに

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ベッドの中で 何度寝返りを打っても 直隆に睡魔はやってこない。 あれほど恨んだ女との再会・・・。 憎悪よりも勝るのは切なさ、 甘い胸の疼きなのだ。 「直隆くん・・・」 驚いた絢の表情に “極めた唇” の吐息が甦る。 心許ない肩を 即座に抱き寄せたくなった 自分を認めている・・・。 夜が明けるまで動揺が 直隆を苦しめ続けた・・・。
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