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仕事が終わってするのは風呂に入ることでそれが水であろうと気にしないのは諸種である俺の先祖に水中動物がいるんだと確信できるのは水の中でも息ができるからだ。
風呂の底に背がつくまで潜り音が遮断された水の中からユラユラと動く光をボー…と眺めるのが落ちつくんだから間違いないだろ。
ただ知らない奴らの前でこれをやると驚かれるしヒョンジュに見つかったときはちょっとした騒動になり心配もかけた。
水に濡れた体をタオルでふけば首からさげてるIDタグが動きにあわせて小さく音をたて獣性が濃く出ている太ももにある鱗は水によって複雑な色に輝いている。
腰にタオルをまいてベッドまで歩いてそのまま倒れるように眠るのが日常だったがベッドには先客がいるし、そもそもここは俺の部屋でもない。
「……おかえり。」と眠そうな声をかけられて
「ただいま、ヒョンジュ。」と額にキスをしてベッドに潜れば冷たい体を気にすることなく抱きこまれ嗅ぎなれた匂いと聞きなれた心音を子守唄に眠りにつくのだった。
朝起きるとシーツに鱗が散らばっていることがあるのは生え変わりのせいだけれど不気味だとか気持ち悪がる奴も多いのにヒョンジュは
「痛くはないのか?へぇー…綺麗なもんだな。」と瓶に集めた鱗を入れて嬉しそうに部屋に飾っていたけど何で嬉しそうだったんだ!?
(ヒョンジュは施設で会ったときよりも表情が豊かになったと思う)
竜の鱗なら価値はあるだろうけど俺のは別に特殊効果もないただの鱗なのに…価値は低いけど売ることもできるのは魔物のエサになったり肥料とかにもなるからだけどヒョンジュのはそうゆうのではなさそうだし分からん
(ヒョンジュの喜ぶポイントがッ!!)
そういえば俺が水中生物の血が流れるって話をしたときも
「子供の頃は足の鱗を見ていつか俺の足は魚になって海に帰るんだと思ってたんだ」と笑って言えば
「人魚ってこと?自由に海を泳ぎ回る姿を見てみたい気もするけど俺の隣からいなくなるのは困る…」などと言うものだから
「そしたらお前に飼ってもらうさ。」と悪ノリして言ったのに
「うん、そしたら寂しくないように魚をたくさん入れて部屋一面 を水槽にして窮屈な思いはさせないから安心して?1日中その部屋で泳ぐ姿を観賞するから」と楽しそうに笑って俺を見つめてたんだけど、じょ、冗談だよな?
ヒョンジュなら俺が人魚になっても一緒に暮らすと言いそうけど!ご飯も美味しいものを用意してくれそうだし至れり尽くせりなぐーたら生活になりそうだ。
……腹のでた人魚なんてカッコ悪いし嫌だぞ…
何だかんだでヒョンジュは俺を甘やかすし
仕事ですれ違いが多いと愚痴をこぼせば好きなときに来ればいいと部屋の鍵を渡して寝てる時間でも構わないっていうから言葉に甘えて会いに行っても怒るどころか喜んでいた。
昔つき合ってた獣人の体格や目つきなどが似ていると思ったこともあったけど性格は全然違ってたしヒョンジュの俺への包容力がありすぎるくらいだ。
プラス思考のヒョンジュといれば安心できるしコイツとなら大丈夫だと思えるのだった。
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