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「調子はどう?何か変わったことはないかな?」
「今のとこ全然大丈夫ですね!」
「でもいつ『運命の番』に出会うか分からないからね、いくらヒートがあまりないからって気をつけてね。
①まず人目を避けること
②すぐ抑制剤を飲むこと
③ここに電話すること
分かった?」
「もー分かってますって。耳にタコができるくらい坪禰先生から言われてきたし、はは」
「君は分かってないんだよ。あまり来ない人ほど怖いもんなんだよ。急に街中とかで、とか。薬飲んでても効かなくて危険な目に合う人だっている…おい、ちゃんと話聞いてるのか!」
先生がよそ見してる俺の耳を引っ張る
「いてててて!わぁーかってるって!先生。だからこそ一番強めの薬貰ってんだろ」
βの坪禰先生は俺の事を知ってる唯一の人。
とても信頼できる人だ。
俺は人に恵まれてる…。
この世の中は
男、女
そして第2の性である
α-アルファ-
β-ベータ-
Ω-オメガ-
というものが存在する。
αはこの世の中のカーストの頂点に存在する。
生まれながらに優秀で、なんでもこなせるカリスマエリート
Ωを妊娠させることができる
βは一番人口が多く至って能力も平均的でβ同士での結婚が多く見受けられる。
Ωはこのカーストで最下位に位置する弱い立場にいて、3ヶ月に1度の発情期がありαにフェロモンで誘惑する。この発情期を【ヒート】という。
このヒート期間に性行為をすると男でも妊娠できてしまう。
なんで俺が…
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