28人が本棚に入れています
本棚に追加
タダリス・フェアミーリのきっかけ
フィージル国四大公爵家のひとつである、
フェアミーリ公爵家には絶世の美少女がいる
。
その絶世の美少女はタダリス
彼女は生まれてすぐに決まった婚約者がいた。
婚約者はシアン・フィージルこのフィージル国の第一王子であった。
2人は同い年も幼なじみでもあった。
しかし2人は7歳になるまで会ったことはなかった。なぜならフェアミーリ公爵家は王都から遠く離れた場所にある第二王都とまで呼ばれるフェアミーリ領地に住んでいたからだ。
タダリスはとても天真爛漫で無邪気な無垢の少女で思ったことをすぐに口に出してしまう子でした。そんな彼女を公爵達はとてもとても愛していました。
しかし沢山愛されているタダリスは特殊な体質がありました。
それは、
ものすっごく!!太りやすかったのです。
食べた分だけ脂肪として吸収され彼女はブクブクに太った子豚のようになってしまいました。
ですがタダリスを溺愛している公爵家の者たちはそこも含めて全てを愛していました。
そんな溺愛されていたタダリスは自分は可愛いと思っていました。
公爵達はタダリスをそれはもう甘やかしまくり、タダリスは堕落しきった生活をしていました。
そんな堕落しきった生活をしているタダリスに国王陛下からお茶会の招待状が届きました。タダリスはそれはもう喜びました。なぜなら生まれてすぐに決まった婚約者に初めて会えるからです。
公爵達はこのお茶会で世界一可愛いタダリスが国王達に見つかってしまうかもと親バカ全開で歓迎的では無かったのですが、喜んでいるタダリスを見ていたら喜んでいるしいいかとなりお茶会の参加が決定しました。
それから公爵達はせっかくタダリスを国王達に会わせるならものすごく自慢をしてやろうと思い、タダリスの美しさや可愛さを出したドレスを作ったり、タダリスにお茶会のマナーを教えていたりしました。
一方タダリスは婚約者にお会いするならもっと可愛い、絵本に出てくるお姫様みたいになっていたいと思い公爵達に相談してマナーを教えてもらい、お茶会用のドレスの試着をしたりしていました。
そんなこんなであっという間にお茶会の日になりました。
公爵達はタダリスをいつも以上に美しく可愛く出来て満足そうにしており、タダリスも美しいドレスを着てマナーも分かると自信満々で楽しみしておりました。
ですがいくら着飾っても、盲目的に溺愛している公爵達と違ってまだタダリスを知らない者達からするとまるまると太った子豚にしか見えませんでした。
国王達はお茶会の会場でフェアミーリ公爵家を楽しみに待っていましたが、第一王子のシアン・フィージルがやっと会える婚約者で、フェアミーリ公爵達が溺愛している絶世の美少女と言われているタダリス・フェアミーリにいち早く会いたいと思い、
僕が迎えに行きます。
と言い公爵達を迎えに行ってしまいました。
フェアミーリ公爵達はそんなこととは露知らず、お茶会の会場へと向かっていました。
そんな中公爵達が、タダリスに国王達まで惚れ込んでしまったらどうしようかと使用人や執事と語り合っていました。
タダリスは公爵家では見たことの無い美しい場所に目を輝かせていました。そんなタダリスの前を美しい蝶が通りすぎました。タダリスは無邪気な子なので蝶を追いかけて広大な美しい庭に迷い込んでしまいました。
語り合っている公爵達はいなくなっているタダリスに気づかずにお茶会の会場に相変わらずタダリスについて語り合いながら向かいました。
蝶を追いかけて庭に入ったタダリスは蝶が沢山いる美しい花園を見つけ近ずいて行き、沢山の蝶たちと戯れていました。
そんなタダリスの元に同い年くらいの見目麗しい男の子がやって来て
無礼者、此処を何処か知っているのか!
ととても怒りながら言いました。
タダリスは
勿論知っていますわ
そんなことより、レディにいきなり怒鳴りつけないでくだい!ビックリして蝶たちが逃げてしまったじゃない!
と思ったことを素直に全部言いました。
しかし男の子は
…レディだと?
………ハッ!
貴様みたいな豚はレディな訳がないだろう!
タダリスは男の子の言葉を聞いてとてもショックを受けました。
グスッ…わたくしのどこが豚なんですの!?
どこからどう見ても豚ではないか。
ドレスにパンパンの腕や腹。
顔なんてさらにパンッパンッではないか!
これを豚と言わずしてなんと言うんだ。
この言葉を聞いてタダリスは耐えきれずに泣きながら走って行きました。
なんだったんだ、あの豚は。
………ハッ!!
そんなことより公爵達を迎えに行かねば!
タダリスは泣きながら走っていました。
わたくしが豚だなんて…!!
酷いですわ…グスッ
タダリスは慣れない高いヒールを履いて石畳を走っていたのでズッコケてしまいました。
ズッコケたタダリスは幸いにもドレスが少し汚れただけで怪我はしていませんでした。
タダリスは近くにあった小川で豚と言われた自分を見てみることにしました。
…………たしかに…グスッ
……ぶたのようにパンパンですわ…………グスッ
そこでやっとタダリスは自分が豚のように太っていることを自覚しました。
最初のコメントを投稿しよう!