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「西川さん、お久しぶりです。」
『ご無沙汰してます。泊まりが久しぶりなんでなかなか寄れずで。ジントニックください。』
西川君はさっぱり系を飲むのねと思っていたらマスターに声をかけられた。
「お連れさんは何にします?」
「あの、スロージンって置いてますか?」
「ありますよ」
「じゃあロックでください。ライムしぼってもらえますか?」
「いいですね、おねえさん、飲めるクチですね」
「今日は久しぶりにこういうお店に入ったのであれば欲しいなと思って。前ほどは飲まなくなりましたけど。」
「酔払わないようゆっくり飲んでくださいね」
「ありがとうございます。」
マスターはニッコリ笑顔で西川くんのジントニックを作ってからスロージンを氷をいれたロックグラスにいれてライムを絞ってステアしてからカウンターに並べて置いてくれた。
『麻里奈ちゃん、飲めるんやね。さっきそんなに飲んでへんかったから弱いんかと思ったわ。』
「居酒屋のお酒はあんまりね・・・」
そのセリフにマスターが反応した。
「おねえさん、それ、酒好きのセリフですよ(笑)ではごゆっくり。おかわりする際は声かけてください。向こう側にいますので。」
マスターはクスクス笑いながらテーブル席側に行ってしまった。
カウンター側にほかにお客さんはいなくて2人きりみたいな状況で、妙に緊張してしまう。
『じゃあ、何に乾杯しよっか。』
「・・・改めて再会に、かな?」
『じゃあ、それで。乾杯。』
「乾杯」
軽くグラスを上げてひと口飲む。
ライムの香りとスローベリーの香りがふんわりとしているのにピリリと舌にくる刺激がいい感じ。
『それってキツいやつ?』
「うん、ロックやしね。飲みすぎなければ大丈夫よ。スロージンのリキュールっておいてるところが少ないからうれしい。」
いきなりロックだし、マスターとの会話で飲める人だとバレたので正直に答える
『ふーん、そうなんや。じゃあ麻里奈ちゃんを酔わせようとしたらキツいやつにせなあかんのか。』
えっ?酔わせる?
西川くんはニヤっと笑ってジントニックを一口のんだ。
「えーっ?酔わせたいん?」
『どうしよっかなー』
お酒が入ったせいもあるからか、明らかにボディータッチが増えてる気がする。
西川くんの顔をみると少し酔いがまわっているのか、ほんのり顔が赤かった。
その姿が新鮮だった。
イケメンはどんな姿もかっこいい(笑)
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