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重なり合う気持ち
ドキドキしていたはずが気が付いたら鼻歌混じりにアイシャドウを選んでいた(笑)アイブロウやマスカラもみた。
プチプラコスメも今はたくさんあってみていて飽きない。
とはいってもお気に入りのメーカーがあったりはするので新作をみたりして気に入ったものをいくつかコスメ用のカゴにいれていた。
メイクはオフが大事なのでしっかり落ちるメイク落としを使わないと肌が荒れてしまうのでそれだけはそこそこいいものを使っている。
それがもうすぐ切れそうになっていたのを思い出してそのコーナーに向かう。
ちょうど安くなっていてラッキーと思いながらカゴに入れ、何か掘り出し物はないかとキョロキョロしていたらファンデーションの試供品を配っていた。
よくみると色が選べたので自分似合う色をもらってとりあえず買ってしまおうとレジに向かいながらカゴの中をみると、ここにはいってるものでほとんどメイクできる状態になっていた(笑)
買いすぎたかなと思ったのだけれど、どれも捨てがたくてプチプラだし、N駅までそんなにしょっちゅうはこないからいいやとレジに並んだ。
お会計を済ませてこんどは何をみようかなと思っていたら音を消したままの携帯がブブブ・・・と震えていた。
西川君かな?と思ってみると武志さんからのメール着信だった。
「楽しんでるかな?こっちも2次会カラオケになってかなり遅くなりそうなんでまりちゃんも久しぶりの友達やしゆっくりしてきていいよ。でもちゃんと電車で帰ってくるんだよ。」
武志さんは地元での飲み会なので自転車でいっているし、彼はあまり飲めないのでたいして飲まないから自転車の飲酒運転でひっかかることもないだろう。
ゆっくりしてきていい・・・って武志さん・・・
私が今考えていることを知ったらどうなるんだろう。
やっぱり帰ると言ってこのまま帰った方がいいんじゃないかとも思うのだけれど、このドラッグストアから出る気になれない私がいる。
西川君がどういうつもりなのか、ただ仕事の話かもしれないし。
でもさっきのあの曲・・・
私と同じように画面をみたまま歌っていた。
ってことは・・・やっぱり・・・・
私は間違いを犯してしまう可能性をわかっているのに帰る選択をせずにここにいる。
オンナとしての私が、彼がほしいと帰りたくないと足止めをしている。
だって・・・・・・・・・武志さんでは満たされていないから。
それが悲しいけれど事実で。どうやっても無理なのがわかっているから。
だからといって西川君とシたとして満たされるのかどうかはわからない。
そんなふうになるのかどうかもわからない。
だったら確かめてもいいんじゃない?
というオンナの私がココロの中でささやいていた。
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