重なり合う気持ち

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乗り込んだエレベーターはフロントのある3階でいったん開いて何人かの人が乗りこんできたけれど、みんな先に降りて行った。 彼の滞在する部屋のある階についてエレベーターを降りる。 部屋の前についてドアの前で立ち止まりカードキーを手にした彼が言った。 『いい?』 コクリと頷くとカードキーを差し込んでロック解除をして部屋の中の電源にカードを差し込む。 暗めの照明がついて私の後ろでドアが閉まる。カチャリと鍵をかける音がしてその場で後ろから抱きしめられた。 『麻里奈・・・・』 「西川くん・・・・」 くるりと向きを変えられて唇が重なる。 さっきよりも深く、彼は何度も何度も私の唇を食み、舌を差し込み絡ませる。私も夢中になってそれに応じた。 しばらくして唇が離され、見つめあう。 『麻里奈・・・・好きだ・・・・』 ぎゅうっと抱きしめられ、手をひかれて部屋の中に向かう。 『カバン・・・そこに置いてちょっとまってて。』 彼はセカンドバッグをベッドサイドテーブルに置きながらそう言って手を洗いにいった。 私が窓際の椅子に荷物を置いたところで戻ってきた彼に後ろからまた抱きしめられた。 階数がけっこう上のほうなので窓の外は夜景が広がっていて、暗い窓に私たちが映っている。 私たちの置かれている立場的にはこれはいいことではないのはわかってる。 でも・・・もうなにも考えられなくなっていた。 くるりと彼のほうに向きを変えて私から唇を重ねると 貪るように唇を吸われ、開かされて舌が差し込まれる。 夢中でそれに応じながら、全身がとろけていくのを感じた。 こんなふうに感じるのはどれくらいぶりだろう・・・・ ああ、きっとこのまま彼に溺れちゃう・・・・
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