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「じゃぁね! 陽、私はこっちだから」
「うん、じゃぁね晴香‼」
彼女はオカルト研究会に興味があるようで、よく休みの日は日夜UMAについて研究しているらしく。
最近一番興味があるのは『タキタロウ』と言っていたが、それがどんなタロウさんなのか皆目見当もつかない。
嬉しそうに角を曲がっていく彼女の背中に別れを告げてから、私も目的の場所へ向かって行った。
この研究会に興味があると晴香に相談したところ。
『へぇ、陽ってこれ系に興味があるんだ』
それ以外、何も言ってこないけれど、否定も応援もしてくれなかった。
そんなところが、彼女らしくとても好きなところの一つでもある。
恋に興味があるのかと聞かれると、今はそれほどピンとこない。
あの日以来、私は無意識のうちに恐れているのかもしれない、だから、それを克服できたら自分が変われるような気がしていた。
そのために、学園に入るまえ勉強をして、少しはあか抜けた感じなれたけれど、根が暗い性格なので、今の自分の姿と性格が少し違っているような気がしてならない。
「大丈夫、変われるんだから」
そう自分に言い聞かせて、私は歩いて行く。
克服できたら、きっと変われる。 だから、少し変な感じのする研究会だけど、勇気をだしてノックをするんだ‼
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