第三部

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俺は走った。 地面の白い雪を巻き上げながら山道を走り抜け、顔に吹きつけてくる雪を弾き飛ばして進んだ。 立ち並ぶ木々が一瞬途切れた場所に出て、視界が拓けた。途端にりつの気配と血の匂いが濃くなる。 俺は、目の前に広がる光景に、心臓が凍りついた。 「りつ…?りつっ!どうした!何があったっ!!」 大きな木の傍で、肩を真っ赤に染めてりつが倒れている。 俺はりつに駆け寄り、いつもよりも更に白くなった顔を覗き込んだ。 「りつっ!!」 「…ど、うして…。ほんと…に、幸晴?」 「ああ、俺だっ!りつっ、捜したぞっ!遅くなって悪かったっ!もっと早く追いついていれば、りつを助けてやれたのにっ!りつ、なんで こんな状態に…っ!いや、今はそれどころではないなっ。痛むだろうが頑張れよ。必ず俺が助けてやる!」 「ん…」 よく見ると、りつの左肩がひどく抉れている。 まるで食いちぎられたかのようだ。それに角が片方折れている。 俺は、着ていた羽織を脱いで、りつの身体を丁寧にくるんでやる。 そして優しく抱き上げて、どこかに休める場所が無いかと急いでその場を立ち去った。 運良く、すぐにほら穴が見つかった。 何かの動物の巣穴かと警戒したが、何もいなかった。 俺は、ほら穴の一番奥にりつを寝かせると、背中に負っていた風呂敷を下ろして、着物を出して丸め、りつの頭の下に敷いた。 「りつ、俺が必ず助けてやる」 りつは、はあはあと苦しげに荒い呼吸を繰り返している。意識が朦朧として、俺の言葉は耳に入っていない様子だ。 俺はもう一枚の着物を広げると、数枚に裂いた。りつの着物を脱がせ、怪我をした肩に巻きつけてやる。 そして俺も着物を脱いで裸になると、優しくりつを抱きしめた。 「りつ…もう少し頑張ってくれ。余裕が無くてすまぬが、頑張ってくれよ」 俺は、静かに囁いて、りつの柔らかい頬に唇で触れた。顔をずらせて唇を合わせ、少し開いた隙間から舌を入れて唾液を流し込む。 久しぶりのりつの甘い唇に、頭がくらくらとする。 名残惜しく唇を離すと、胸の小さな尖りを舐めて、りつの可愛らしいモノを握りしめて扱いた。 りつの呼吸が少し早くなり、すぐに欲を吐き出した。 りつが出したものを指ですくって、りつあの後ろの穴に塗り込む。そのぬめりを使って穴を柔らかく広げていく。 その間にも、りつの息が苦しそうで、今にも死んでしまいそうで、焦りが募る。 りつの後ろの穴は、まだ充分に柔らかくなっていなかったが、俺は仕方なく指を抜いて、俺の昂ったモノをそこに押し当てた。
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