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親不孝の歌
自由の先に何があるのと
子供のころに言聞かされた
大人の轍を守ることだけ
それが大事と教えられた
踏み外した日から報われない
2度と陽の目を見ることができない
それでも立ち止まる事はできないから
命を絶つ理由になんてならないから
母のくれた手紙は恨みつらみで埋め尽くされて
救いの言葉なんてひとつも見つからない
結局最期までこの私を母は
ちゃんと赦してはくれなかった
小さな体でどこへ向かうの?
か弱い夢は散ってしまうの?
琥珀の空に希望はあるの?
不孝という不名誉だけ私に遺して
振り返れば後悔の念で押しつぶされそうだから
今はただ辛抱して前をじっと望み
細い轍を刻むしかやれることがないの
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