6人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
【序章】
【序章】
人種差別というものは、どの世界にもある。
それを終わらせるか、続けるのかはそこに住む者次第。
とある廃れた世界、柳国。
この国の都賀では、人種差別が広がっていた。
肌の色が白い百族、肌の色が黒い里族。
百族は昔、里族を召使いのように扱っていた。
それはいつしか、使い制度と呼ばれるようになった。
その昔、『たまゆら』という人がいた。その人は里族で、人種差別に苦しんでいた。
里族の人々が日々の生活を諦めている中、たまゆらだけは諦めず人々に訴えた。
『夢を持て、夢を持てばいつか必ず報われる』…と。
やがて、その行動が実を結び官僚たちの心を動かした。
使い制度が撤廃されたのだ。それから、たまゆらは柳国の伝説と言われる人物として人々の英雄となった。
しかし、その使い制度がなくなって10年。差別だけは無くならなかった。
最初のコメントを投稿しよう!