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「キャハハハ!では次のコーナーです!」
こんな調子で彼の赤星のオトボケラグビー教室の収録が終わった。赤星は一緒に何か食べたいと言い出した。
彼女のマネージャーも坂田も行くので、彼は行きつけのレストランに一緒にやってきた。
「新垣さんて。すごい筋肉ですね?うわ?」
「あざす。あの、こっちの坂田も」
「いいんです!それよりもプライベートの時間は何をしているんですか?」
「……そっすね」
可愛いアイドルの勢いにいささか戸惑う彼であったが、女性に恥をかかせてはならぬと彼は話に付き合っていた。マネージャーの話に芸能界の苦労も知った彼と坂田は、この店で別れた。
「はあ。疲れたな」
「そっすね。元気な子でしたね」
「みんなあんな感じなのかな」
「どうすかね」
彼は未だ独身。学生時代、交際を申し込み彼女がいたことがあるが、振られていた。彼は妻帯者の坂田を見て、女性と一緒に暮らしている彼の凄さに見直していた。
こうして彼は自宅に帰ってきた
「ギャンブルミイめ」
ハンガーの向きで掃除をしたのがミイとわかった彼は、つまんないのでビデオ画像も見ずに食事を済ませた。
あの時のラーメンが意外と旨かったことを思い出しながら彼は就寝した。そんなことがあったある日。彼は事務所に呼び出された。
「おい。これはどういうことだ」
「何すか」
「週刊文秋だよ!アイドルとデートだって」
「はあ?」
その週刊誌には、『笑わない男。アイドルと熱意』と写真が載っていた。
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