恋巡る異能祭

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 異能祭(いのうさい)が始まる。  年に三度の異能祭は参加を希望した生徒達のデスマッチ。  今回の異能祭、その特典は「何でも奪える」能力。なんだか悪そうな能力だし、今回の参加は見送ろうか。そんな生徒でいっぱいだった。そんな時に、彼はやってきたのだ。 「はじめまして、真野(まの)ミナトといいます。今日からこの学校に転校してきました。よろしくお願いします」  それは、誰が見ても()れてしまうほどの超絶(ちょうぜつ)イケメン。  だからこそ、我が校の生徒たちは狂ってしまった。そして私、戸畑(とばた)ケイも。ミナトくんに恋をして禁忌(きんき)を犯すため立ち上がったのだ。あるものを奪うため。  ――それは、【(ラブ)】だ。  なんでも奪う能力。それを手にすることで、彼の心を奪える。女子生徒達は一気に今回の異能祭へ参加申請したのだった。
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