問1.好きな人のことを知るためには?

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「え? うん。」 何、知ってること言いだすんだろう……。 「お前は?」 桜也は自分の隣に座っていた男子に話しかけた。 「俺? E組だけど。」 そっちは? と桜也は次々にメンバーに声をかける。 「偶然だけどスゲー。ここがA組じゃん?」 桜也が私を指さす。 「で、B組。」 と、私の隣の女子を指さす。 「でもって、C組。」 さらに隣の女子を指さす。 「そんで向かいがD組で、お前がE組、俺F組。 綺麗に並んだねー。しかもこっちは男子3人、そっちは女子3人。 バランスもいいねー。」 発見!って感じてそんなことを言う桜也に、他のメンバーがクスクス笑う。 「バカじゃねー。」 E組くんが、そう言いながらやっぱり笑う。 1年生メンバーの緊張が解けた。 「ま、よろしく。」 桜也はニヤッと笑った。 桜也って……すごいなぁ……。 ガラッ。 背中の方からドアが開く音が聞こえ、私は内心ドキッとする。 「全員集まってるようですね。」 穏やかな声が聞こえる。 聞き間違えるはずもない。 蒼兄の声だ。 私はそっと体を半回転させて、蒼兄の方を向いた。 蒼兄はゆっくりと全体を見渡し、私の頭上に視線を向けたところで一瞬唖然とした表情を見せる。 その直後に私と視線を合わせ、これまた驚いたような顔をしてからニコッと笑った。
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