問1.好きな人のことを知るためには?

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             * 来年は絶対に日本史を選択して、蒼兄に教わるんだと決めてた。 1年の間は、蒼兄と接点を持つ機会はないけれど、同じ校内にいれば、見かけることくらいあるだろう。 それだけでも今までと比べれば、格段にいいと思ってた。 でも……。 午後のホームルームは若干賑やかだ。 委員会に入るか、教科係になるか。 どれが楽なのか、どの教科の先生が優しいのか。 そんなことをクラスメートたちが話している。 進路委員。 確かにあった。 クラスで一人だけだ。 他の委員会は、二人出すところも多いのに。 「とりあえず、やりたいところに名前書いてもらって、定員オーバーのところは、話し合いなりジャンケンなりで決めてもらって。」 担任の説明に、みんながおもむろに立ち上がり、黒板に名前を書いていく。 私が黒板の前に立った時は、まだ進路委員は空白だった。 空白を自分の名前で埋めて席に戻る。 このままなれるといいのだけれど……。 みんなが書き終えて席に戻った。 恐る恐る顔を上げると、進路委員のスペースに、他の名前は……ない。 すんなりなれちゃった……。 「委員会は今日、放課後の集まりがあるから、それぞれの場所に忘れずに行くように。」 担任の声を聞いてドキッとする。 今日の放課後、蒼兄に会えるってことだよね? 入学式の日は、講堂で蒼兄を見かけた。 でも昨日も今日も姿を見ていない。 委員会があるなら、担当の先生だって来るはずだ。 放課後が楽しみで仕方がなかった。
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