明日を望めない私は

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明日を望めない私は

世界は希望で満ちている。 世界は幸せで満ちている。 たとえどんなに辛いことがあっても私は生きることを諦めない。 病気でやつれてもなお、その目は輝いていた。 世界にできないことなんてないんだ。 私の鼓動はしだいに弱まっていき、今にも呼吸を止めてしまいそうだった。 それでも私は眠るそのときまで生きたいと願った。 アフリカンマリーゴールドの花が私を嗤っていた。 この世界の希望を信じても「逆境を乗り越えて生きる」ことができなかった私を。
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