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で、愚図愚図してはいられないと覚悟を決めたM博士は、親しい同僚らとオンラインリモート会合を開くことにした。
「俺は当初、タイムマシンを公表しようと思っていた。しかし、今の情勢から鑑みて、もし、公表したら感染してる者もしてない者もここへ怒涛のようにどっと押し寄せて来て我も我もと研究所の中へ入ろうとするだろう。となれば、収拾がつかなくなるばかりか我々も助からなくなる。」
「だから内密にしてたんだな。」
「ああ、我々はスペースコロニーを稼働させるノウハウを身に着けている。だから我々だけでスペースコロニーへ行ってもやっていけるしね。」
「ああ、インフラ設備も稼働できるもんな。」
「住居も自給自足する為の物も揃ってるもんな。」
「おまけに我々には男女の子供がいる。」
「ああ、だから子孫も残せるよ。」
「ま、行ってみて足りない所も見つかるだろうけど、そこは協力し合ってさ。」
「うん、なんとかなるよ。」
「じゃあ、特に問題ないな。」
「すべては転送回収が成功すればの話だが、迷っている暇はない。善は急げだ!明日にも決行するぞ!」
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