3.100%、修復不可能

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いつの間にか食事後のフリータイムが終わって、みんな片付けに入っているらしい。 飯盒を洗うのに熱中している間に、炊事場の水道には人が増えていた。 そこにはちらほらと、クラスメートの姿もある。 私のあとから洗い物を始めた人たちは、私と同じように水道の水の冷たさに悲鳴をあげていた。 けれど洗い物も終盤に差し掛かった私の手は、もう水の冷たさにも慣れてきていた。 なかなか汚れが取れなかった飯盒をふたつ、できうる限り綺麗に洗いあげると、最後に洗おうと残していた網に手を伸ばす。 だけど、私の手はそこに置いてあるはずの網を捉えることができなかった。 おかしいな。たしかに網も持って来たはずなのに。 不思議に思いながら横を向いたとき、隣に星野くんが立っていたからぎょっとした。 目を剥くくらいの驚きの表情で固まっている私に気が付いた星野くんが、おもむろにこっちを見る。 「あと洗い物これだけだろ?」 そう訊ねてきた星野くんの手には、私が持って来たバーベキューの網が握られていた。
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