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「まさか、この星に降り立つ生き物がいるなんて驚いたな」
緑色の楕円形の頭を持つ生物が男を見下ろしながら言った。紫色のクモの足のようなアンテナを持つ生物が続けて言う。
「地球という星の生物らしい。船を抑えた仲間からテレパシーが入った。このメリー星よりも文明ははるかに劣るが、まだ船を飛ばせるだけの資源は十分に残っているらしい。よし、地球という星を我々メリー星の植民星としよう」
資源という資源が取り尽くされ、ほとんどの動植物が死滅してしまったメリー星でも、シーラカンスだけはその形を変えずにゆらゆらと湖の中を漂っていた。
◆◆◆ 完結 ◆◆◆
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