1・わたしの窓際

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1・わたしの窓際

 12時を告げるチャイムが鳴ると、制服の上から背もたれにかけていたカーディガンをそのまま羽織って、昼食をとるために仕事場を出た。  馴染みの喫茶店のドアを開け、入り口から一番奥の通りに面した窓際の小さなテーブル席に着く。日当たりが心地いい。  注文はいつもコーヒーとたまごサンドのセットと決めていて、お気に入りの席でバッグから取り出した本を静かに読みながら過ごす。  このゆったりとした時間がたまらなく好きだ。
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