第一章

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お!ナイスタイミングだよチャイム。 「ごめんけど、次の授業には出るからもう行くわ。」 ベンチから立ち上がって、江咲に取られていた写真をヒョイっと奪った。 「えー、まだ途中なのにー」 江咲は頬を膨らませて拗ねた顔をした。 悪いが俺は早くここから立ち去りたいんでね。 「あー今度な、また会った時にしよう。」 そんな立ち去りたい気持ちでいっぱいだった俺は何も考えずそう答えた。 「…うーん。また今度かー。…分かった、じゃあクラスと名前教えて。」 納得したような顔をして、江咲はニコッと笑顔を見せた。 さすが学園の認められたチャラ男だ。笑顔がイケメン。 …って、クラスと名前? 「は?もしかして俺のクラスの教室に来ようとしてんの?」 「え?うん、そうだけど。なんか問題ある?」 いやいや問題だらけだろ! Sクラスで生徒会のお前がわざわざ教室にまで来て、Aクラスにギリ入れた俺が呼び出されたら注目されるのは目に見えている。 それはダメだ、親衛隊にボコられる! ※少し説明をしておこう(本編とは別だと思ってくれ) 江咲 志紀はSクラス、俺はAクラス。 江咲は顔も良くて、権力もあって、頭良くて、運動能力もあって、おまけに夜のお遊びも豊富だそう。 通称、チャラ男。 会長と同じくらいモテモテなんだと。 …男からだけど。(この学園は男子校) 生徒会で2番目に規模が大きい親衛隊を抱えている。過激な親衛隊が多いらしい。 あ、このエスカレーター式金持ち学園、7割がホモだから。2割はバイ。残りの1割はノンケ。 ついでに俺も、この学園で高校2年送っただけでホモになってしまった。 …人間って怖いな。 ちなみに、最近ある男と別れたばかりだ。 それと、学園には金持ちのお坊ちゃんがほとんどだ。あとイケメン豊富だったり、何故か可愛い子もいる(男子校)。 学力、容姿、運動能力、そして財力。 全体的に評価された上でS~Fクラスまで振り分けられる。 トップは勿論Sクラス。 主に生徒会や風紀委員会などがいる。 次にAクラス。 Sには近いが何かが足りない奴らが集められたのがAクラス。そしてその中に俺もいる。 俺は財力が少し足りない…らしい。 まぁざっとした説明はこんな感じだ。 引き続き見てくれ。
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