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まるで嵐が去ったようだった。
まずい事になった…。
食堂とか全然行かんし。
人が沢山集まる食堂で喋りかけられても困るし。
はぁ、そもそも、そんなにこの写真が気になるのかよ…
俺は手に持っていた写真を再び眺めた。
手に収まるくらいの1枚の写真。
それは、黒に近い青で染まっていて、少し黄色い何かが右上の端に写っていた。
江咲が言ったように、すごくブレている。
他の奴はこれを見れば、なんでそんな失敗したような写真持ってんだ、早く捨てればいいのに、そう言うだろう。
確かにそうだ。
別に綺麗な写真じゃない。
感動するような写真でもない。
それどころか、撮るのを失敗した写真だ。
だけどこの写真は、
俺にとっては、すごく意味のある写真で、忘れられない記憶が刻まれた写真なんだ。
ていうか
「この写真、お前が撮ったものだっつーの」
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