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晴樹の声を聞いて激しく泣いたら、まるで憑物が取れたようにゆきの心はすっきりとした。
はっきりとは言わなかったけど、やはり浮気疑惑は黒だろう。くすりと笑いつつ、悔しいから今回の事は忘れてなんかやらない、とゆきは心に誓った。
ひょとしたら喧嘩のたびに思い出してチクチク言うかもしれない。だけどもう一つ忘れないでいよう。これだけ腹立たしくてやきもちを焼くのは、晴樹だけだと。
きっとゆきはまたバラの花を贈られるだろう。
あの日の誓いを、バラの花に込めて。
了
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