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「この先、どうすれば良いんだろう」
そりゃ2週間も実家に居座ったら、親も我慢できなくなるだろう。ゆきは居間にいる両親に向かって「ごめんなさい」と、深く頭を下げた。
実家に戻った日から毎日晴樹からの着信がはいる。ゆきは一度も出ていない。そのかわりメールは毎日見ている。
「ゆき、会いたい」
「帰ってきて」
「寂しい」
「いつ戻る?」
そんなメールの繰り返し。本当はすぐにでも迎えに来たいだろう。しかしゆきが「迎えにきたら本気で別れる」と先手をうったから、晴樹が出来るのはメールを送信するだけ。
「こんな時も、馬鹿正直なんだから。ほんと馬鹿」
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