激昂の月光下

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蓮花様は時々有無を言わさない様な雰囲気を纏う時があると私は内心思う。 この人には逆らえないな、たとえ対等の身分であったとしても。 「滅多にあなたは笑顔を見せないけれど、時たま零すあなたの笑顔が私は大好きよ」 「…ありがとうございます」 蓮花様なふっと優しく笑いかけてくれた。 そのとき私は蓮花様の笑顔が自分も大好きなんだと心底改めて感じた。 「そろそろ冷めないうちに食べましょうか、はい、口を開けて」 「すみません」 蓮花様の指示に従い私は口を開けた。 蓮花様に助けてもらったあの時に少しでもこのまま死んでしまいたいと思った自分に今の気持ちを教えてあげたい。 私はゆっくりお粥を喉に通した。 続く
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